インフルエンザ
感染力が強いインフルエンザウィルスが原因となって、秋冬~春先にかけて流行します。
風邪に比べて症状が激しく、乳幼児がかかると重症化しやすいうえ脳症などの合併症を起こす可能性もあります。
病気の説明
インフルエンザウィルスの飛沫感染によって発症し、かぜ症候群の中でも感染力と症状が強いのが特徴です。
高熱(38度以上)や全身の倦怠感、筋肉痛、関節痛、頭痛などの症状がみられます。
重症化すると肺炎や気管支炎、インフルエンザ脳炎・脳症などを合併する可能性もあります。
インフルエンザ脳炎・脳症では、毎年100人以上の乳幼児や学童が亡くなっています。
使用ワクチンと摂取
インフルエンザウィルスの有効成分を取り出した不活化ワクチンが使われます。
生後6ヶ月から接種でき、通常はインフルエンザが流行する前(10~11月頃)に1~4週間の間隔で2回接種します。
ただし、ワクチン接種をしても免疫がつくまでには2週間ほどかかるので、その間に感染してしまうこともあります。
また、インフルエンザの予防接種は有効とされる一方、接種したからといって100%かからないというわけではありません。
しかし、接種することによって万が一かかったとしても症状を軽く抑える効果が期待できます。
これらのことを踏まえた上で、接種するか否かを判断してください。
なお、インフルエンザの予防接種は任意(有料)となっています。
副反応
副反応としては注射部位の腫れや痛み、また全身症状(発熱や頭痛、倦怠感など)などがみられますが、これらは通常2~3日で消失します。
アナフィラキシーや呼吸困難などの副反応も報告されていますが、これらは極めてまれです。
注意点
インフルエンザワクチンには鶏卵の一部が含まれているため、強度の卵アレルギーがある場合は医師に相談しましょう。
また、インフルエンザワクチンは低月齢になるほど効果が低いとされています。
よって、赤ちゃんだけでなく外出の機会が多い両親や兄弟も揃って予防接種を受けましょう。
予防効果が低い赤ちゃんを守るにはその家族がインフルエンザウィルスを家に待ちこまない、またうつさないようにすることが大切です。
これって大丈夫?
他の予防接種に比べて、インフルエンザは毎年受けなければ効果がありません。
インフルエンザウィルスはタイプが多く、同じタイプでも年ごとに少しずつ変化します。
また、接種後5ヶ月たつと約半数の人は十分な抗体を失ってしまうため、毎年流行時期に抗体があるよう接種しなければなりません。
なお、乳幼児が2回接種するのはインフルエンザに対する基礎免疫がないからです。
大人の多くは今までにインフルエンザを患ったことがありますが、赤ちゃんはそのような経験がないため抗体をつけるべく2回接種が必要とされています。
初めての予防接種
ここでは接種会場(病院など)についてから接種後のこと
まで、当日の流れを詳しく紹介しています。
初めてのママもその場にいるつもりで読んでみてください。
検診と問診
まず接種のために体温を測り、予診票に記入します。
見ながら問診し、赤ちゃんの体調に問題がないようであれば接種OKサインを出します。
予診表にサインする
赤ちゃんがこの予防接種を受けることに同意します。というサインを保護者(パパやママ)が記入します。
摂 取
消毒してもらったら、上腕に注射します。
多少の痛みはありますが、子供にできるだけ不安を感じさせないようママはリラックスしてください。
摂 取 後
接種後30分は急激な副反応が起きることもあるので、すぐに対応できるよう接種会場(病院など)で様子をみましょう。
何かしらの異常があれば、速やかに医師に相談してください。