BCG
BCGは、結核菌による感染を防ぐために行われます。
以前は生後4歳未満の乳幼児を対象にツベルクリン反応検査を行い、その結果が陰性だった場合のみBCGを接種していました。
しかし、結核予防法の改正によって乳幼児期の重症結核などを早期に予防する観点から対象年齢が引き下げられ(生後6ヶ月未満)、
ツベルクリン反応検査も行わずに直接BCGを接種するようになったのです。
病気の説明
結核は気道から侵入した結核菌が肺に感染、発症する病気です。
発熱としつこい咳が特徴で、重くなると吐血したり呼吸が出来なくなったりします。
また、抵抗力の弱い赤ちゃんがかかると結核性髄膜炎になることも。
以前は死亡率の高い病気でしたが、予防接種の普及によって患者数は激減しました。
なお、BCGを接種することで結核性髄膜炎などは80%、肺結核も50%は予防できるとされています。
使用ワクチンと摂取
BCGは、牛型結核菌を弱めた生ワクチンです。接種後から体内で病原菌が増え始めるので、発熱や発疹などの軽い症状が出ること
もあります。
十分な免疫ができるまでに約1ヶ月を要すため、次の予防接種は4週間あけばければなりません。
通常の反応として接種後2~3週間で接種部分に赤いポツポツができ、小さな膿を持ちます。
4週間くらいするとかさぶたになり、やがてなくなるでしょう。
なお、BCGの接種方法は管針法といってスタンプ方式のものを上腕2ヶ所に押し付けて接種します。接種部分は、日陰で10分ほど
乾燥させてください。
注意点
アトピー性皮膚炎や虫刺されなどで皮膚がただれているときは傷からワクチンが入り、湿疹が悪化することもあるので接種を見合
わせましょう。
また、BCGを公費(無料)で接種できる年齢は生後6ヶ月未満となっています。
それ以降は任意接種(有料)となるので、注意が必要です。ただし、市町村が費用を負担してくれるケースもあるようなので、まずは
確認してみましょう。
これって大丈夫?
BCGを受けたものの、ポツポツの数が少ない・・・なんて気がかりなママも多いはず。
しかし、合計数の半分(9本)以上が赤くなっていればまず心配ありません。
ただし、スタンプの跡がまったくないようであれば抗体ができていない可能性もあるので医師にご相談ください。
初めての予防接種
ここでは接種会場(病院など)についてから接種後のこと
まで、当日の流れを詳しく紹介しています。
初めてのママもその場にいるつもりで読んでみてください。
検診と問診
まず接種のために体温を測り、予診票に記入します。
見ながら問診し、赤ちゃんの体調に問題がないようであれば接種OKサインを出します。
予診表にサインする
赤ちゃんがこの予防接種を受けることに同意します。というサインを保護者(パパやママ)が記入します。
摂 取
接種部分(上腕の外側)を消毒したら、スポイトを使って溶解液でとかしたワクチンをたらします。
次に腕にたらした液をよく伸ばし、なじませたらスタンプを上下に2回押します。
この際、ワクチンが体内に入るよう強めに押されるので、ママは赤ちゃんをしっかり抱いていてください。
摂 取 後
接種後はワクチンが確実につくよう、10分ほど自然乾燥させます。乾く前に触ったり、服を着せたりするのはNGです。